ハン・ソロ感想(ネタバレ含む)

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ハン・ソロの入場特典(左)と限定版パンフ(右)

 

<作品概要>

スター・ウォーズ(SW)の人気キャラクター、ハン・ソロの若き日を描くSWスピンオフ作品第2段。

 

ハン・ソロ(Solo: A Star Wars Story)

監督:ロン・ハワード(Ron Howard)

脚本:ジョナサン・カスダン(Jonathan Kasdan)

          ローレンス・カスダン(Lawrence Kasdan)

主演:オールデン・エアエンライクAlden Ehrenreich)

   ウディ・ハレスソン(Woody Harelson)

        エミリア・クラーク(Emilia Clarke)

日本公開:2018年6月29日

 

<感想>

正直、期待はしていなかった。

まず、オールデン・エアエンライクに見慣れたハリソン・フォードの面影が全くない。旧三部作と新三部先のオビ・ワンは十分面影を感じられるキャスティングだったのに、これがソロ?

座席は前日の予約なのに中央真ん中が空いていたし、海外での報道でもイマイチな作品だという反応が多かった。何より、半年前に見た最後のジェダイがあまりにも期待と異なる作品だったから。

 

その予想は見事に裏切られた。

素直に面白い映画だった。

SWらしさは少し控えめで、ストームトルーパーやスターデストロイヤーなどの出番はかなり控えめ。ソロもランドもオリジナルとはあまり似ていないし、ファルコンも形が違う。それでも、ブラスターでの銃撃戦やタイファイターとのドックファイト、ライトセイバー(ちらり)などSWらしさも十分あった。スカリフやオーラ・シング、ボスク、タトゥーインなど聞いた事のある地名やキャラクターがたくさん出て来たが、それは添え物的で本編はしっかりオリジナルの映画をやっていたと思う。目新しさは少ないけれど、SWの世界での冒険活劇として十二分に面白い作品に仕上がっていると思う。

自信家で無鉄砲、でもいい人なソロをオールデンは良く演じていた。ちゃんとオールデンのソロとして魅力あるキャラクターになっていた。新たな希望のリメイクで賞金稼ぎを先に撃った撃たないの議論があったが、今作ではしっかりと先に撃ってくれたのが嬉しい。

ソロの相棒のチューバッカも最後のジェダイと違ってしっかりと役割があった。奴隷のウーキーを見て怒るシーン、副操縦席に座りテキパキと操作をする頼れるシーン、それにAT-Hauerの外で風に吹かれて毛がなびくシーン、すごいイケメンだった。

ベケット、キーラ、ランド、ランドの相棒のL3、どれもいいキャラクターをしていた。特にキーラは今後どうなるかが楽しみ。

ミレニアム・ファルコン、やっぱりいい船だと思うし、これはソロやランドが乗ってこそ輝く船だと思う。ピカピカの内装、密輸用の床下、あのゲーム、懐かしさと目新しさがいいバランスで表現されていた。

感想というか疑問に思ったのは、帝国時代の暗黒面が強調されすぎていて少し不自然だったこと。所々、古代国家の奴隷制度のように人々が自由を奪われ働かされているシーンがあるけれど、それって本当に資源の採掘効率がいいんだろうか。冒頭の惑星コレリア、妙に治安が悪そうだったけど、スターデストロイヤーの建造をあんなところで出来るだろうか(建造中の艦船シーンはあったけど)。悪の帝国というのはわかるのだけど、厳格な法治国家としての側面、秩序と統制のあるシーンがもっとあってもいいような気がした。せっかくソロが帝国側として行動している場面があるので、味方として帝国軍が圧倒的な戦力で敵をすりつぶすシーンとか見てみたかった。そうすれば、帝国と敵対することの恐ろしさがもっとでると思う。

あとソロと反乱軍がさっそく絡んでいたけれど、この段階では存在をほのめかすくらいで良かった気もする。

最後に登場したモール、俳優はオリジナルのレイ・パーク。これから強大な敵としてソロの前に立ちふさがるのだろうけれど、「新たな希望」時点でソロはジェダイの存在に懐疑的だったからライトセイバーを持ったモールとの直接対決はないのかな? あるいはライトセイバー以外の武器を持ったモールと戦えば問題ないか。

今後、オビ・ワンのスピンオフもあるらしいので、ソロとオビ・ワンのスピンオフ作品の集大成とし、「反乱者たち」描かれたモールがオビ・ワンに敗れ、ルークに希望(復讐)を託すシーンも実写で見れたら嬉しい。

 

期待せずに見に行ったのでいい意味で予想を裏切られた。できれば、ソロ2にも期待したい。